私って全然駄目…。
女の子としてじゃなく、巫女としてーー。
今やるべきことは、巫女として役割をやり遂げる事。
それなのにーー。


揺れる想い・2



私は傍に近づいてきた奎宿にさっきから悩んでることを話した。

だけど奎宿の口から出たことばはあっさりした冷たい言葉だった。

「巫女は七星士と恋をしちゃいけねぇ約束だったんじゃねーか?恋しても結ばれないって・・・」
「…そうだけど…」
「その約束破って、婁宿と鈴乃ちゃんが恋仲になって、ちょっと昴宿と話してるだけで…って普通の女の子とは違うんだよ鈴乃ちゃん!!この国の命がかかってる!!分かるか?」

奎宿は真剣だった。何一つ間違ったこといってない。だから私はチクンと胸が痛いー。
だけど、ここで背を向けたら奎宿に失礼になる。私は勇気を出して声を出した。

「わ、わかるよ…」
「わかんねぇーよ!どれだけ重大のことなんか!!…婁宿にしか言ってなかったんだけどよ鈴乃ちゃん、俺は最初から二人の恋愛は反対だったんだよ。まぁもう一度心の中で整理してみ?」


奎宿はそう言うと婁宿と昴宿の方へ向かって行った。

奎宿の厳しい言葉ーーでもその中に私達のことを心配してるんだと感じる。

私は奎宿の言った言葉ひとつひとつを思い出してみる。


『巫女は七星士と恋をしちゃいけねぇ約束だったんじゃねーか?恋しても結ばれないって・・・』


『普通の女の子とは違うんだよ鈴乃ちゃん!!この国の命がかかってる!!分かるか?』


『俺は最初から二人の恋愛は反対だったんだよ』


奎宿の言葉ひとつひとつが胸を締めつける。けれど奎宿の言ってる事は全て正しいーー。
私は、確かに向こうの世界では普通の女の子だけれど、こちらの世界ではこの国を護る白虎の巫女ーーー。
本来恋などしてる場合ではないのだ。
だけど、出逢ってしまった…。好きになってしまった…。
巫女が七星士に特別な感情を抱くことだっていけないのに…。
私達は付き合ってしまった。


「鈴乃ーー早く行くよーー!!」
昴宿が遠くでなかなかこない私を呼んだ。
「あ、は、はーい!!」
急いで婁宿たちの元へと向かった。


その時私は心に決めていた。



夕方になり、泊る所を探していた時…。


「鈴乃、今日はなんだか元気ないね・・・」
婁宿がそっと私の顔を覗いた。

その笑顔はいつものように優しくて、チクンと胸を痛ませた。

「最近なんか変だよね。悩みでもあるのかい?」
昴宿も心配そうに言う。


みんな、私のこと想ってくれてるのに…と思うと情けない。

巫女としてもまだまだで迷惑ばかりかけてるのに、その上恋なんて…。

「・・っく・・ひっく・・」
私は思わず泣き出した。


「え・・・?鈴乃?泣いてんの?」
昴宿がすぐに駆け寄ってきてくれて「大丈夫だよ」と抱きしめてくれた。


そして・・・
私はある決意を彼に告げたーーー。


「みんなごめんね。もう大丈夫!・・・・あの、あのね婁宿…」



民家も何もない中、荒風が私達を包んだ。



「ー私と別れてください…−」


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
あれれれれ??思わぬ方向に!?^^:
もしかしたらオリキャラがでるかも。。
そしたら、、、胃宿ちゃんより長い??
(え?鈴乃のライバルは胃宿ちゃんだって??/WP限定)
読むの飽きる人続出かも。ってかいるのか?
頑張りますので宜しくお願いします!!
ここまでお読み頂きありがとうござましたv
3話もどうぞお楽しみくださいね☆

→第3話(婁宿side)へ

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